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プラスαが邪魔になる?
遠
pp.15
発行日 1961年6月1日
Published Date 1961/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611202132
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助産婦という職種職名の確立はいつたい何時になつたら実現するだろうか.クイズではない.真剣な,一種の吐息と祈りとを秘めた疑問である.現実には,それどころか,手不足から来る准助産婦の話までしつこく出てくる始末で,そうなると待遇の体系はいよいよ複雑化してくるに違いない.下へ下へと足をひつぱるような妥協の中で助産婦の自己喪失があつては大変.看護婦プラスαといわれ,どこへ行つても,どうもプラスαが邪魔になるなどと厄介物扱いを受けているその当のαこそが1年間の時間と金と覚悟とをかけた「助産婦」というものだとすれば,プラスαを認めてもらう事が必要だ.邪魔にしないで,思い切つて2号俸あげてほしいというのが真率な声である.この声は小さく消えて行つていいものではない.
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