ローカルニュース
助産婦はへる一方—大分県の場合
pp.42
発行日 1960年8月1日
Published Date 1960/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611201967
- 有料閲覧
- 文献概要
出生率は近年は平均して下向きであつたが,それも横ばいから上むきへの傾向はみられない訳ではない.出生率が伸びれば助産婦は相対的に足らなくなつて来る.特に,助産婦養成施設をもたぬ県ではこれが大問題となつて,「助産婦さんやあい」という始末である.大分県では今年は1000人に対し18〜19人の出生率とぐんと伸び,施設は公私併せて200ヵ所に及ぶというのに,助産婦のいるところは約半分の110カ所で,これも減る一方.第一に,890人の登録助産婦の平均年齢が50歳というのだから実際に活躍のできる人はもつと少い訳である.数少い勤務助産婦への過剰勤務という皺寄せは甚しく昼夜ぶつ通しとなるのも決して珍らしくないという.月平均30人のお産のある県立病院ですらたつた2人の助産婦では他はおして知るべしで,養成所の早急な設立と,助産婦年令の若がえりとが痛切に望まれている.
Copyright © 1960, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.