社会,動向
「太陽の季節」をめぐる論争
長谷川 泉
pp.62-63
発行日 1956年4月1日
Published Date 1956/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611201043
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近頃の文学作品のなかで,芥川賞受賞作品である石原慎太郞の「太陽の季節」ほど,論争をひき起した作品はないであろう.
この作品は,先ず芥川賞の詮衡委員会で従来になく意見の対立をはらませた.授賞賛成委員は舟橋聖一,石川達三の2人で,滝井孝作,川端康成,中村光夫,井上靖の4人がしぶしぶ支持したという.反対をとなえたのは佐藤春夫,丹羽文雄,宇野浩二の3人であるという.
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