てんてき
患者の太陽
木村 功
pp.21
発行日 1967年11月1日
Published Date 1967/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917444
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職業病とでもいうのであろうか,テレビの仕事などをしていると,どういうわけか気管支などをやられる人が多いようである。たぶんスタジオのあまりきれいでない空気のせいなのであろう。私も元来,からだはあまり丈夫ではないのだが,2年ほど前にその方面の病気をして,2か月ほど入院したことがある。
入院生活は,しかし,きらいではない。別に病気が好きだというわけではないが,俳優というものは,職業柄,年中人の群にとりまかれているので,たまの入院生活では,孤独な状態でいることができ,ホッとした安定した気分になれるからである。
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