ホルモンの乱用はなぜ危險か
ビタミンとホルモンのちがい
杉 靖三郞
1
1東京教大
pp.26-27
発行日 1954年1月1日
Published Date 1954/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611200521
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この頃,化学療法剤や抗生物質剤の良く効くものが次から次へとつくられてゆきます.これらを素人がつかつていろいろな障害がおこることは,おききのことでしよう.
たとえば,サルフア剤をつかつて急性腎臓病がおこつたとか.赤痢にかかつてもちつとも効かなくなつたとか(耐性),あるいは,ストマイやヒドラジツドを乱用すると,抵抗の次に菌ができて,かんじんのとぎに効かなくなつたとか.……ペニシリンのようなものでも,人によつては,アレルギーがおこつたり,モニリア症(腸の中でカビがはびこる病気——以前にこの欄で紹介したと思いますが)などがおこります.
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