醫學のあゆみ・16
ルチンとビタミンP.
杉 靖三郞
pp.49
発行日 1952年12月15日
Published Date 1952/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661907210
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レモンの汁や皮のなかには,出血をとめる因子のあることが知られている。その因子のなかでよく知られているものは,ビタミンCであるが,このCすなわち,アスコルビン酸がなくても,なおそのほかに出血を阻止する因子のあることが,セントジェルジ(Szent-Györgyi)によつて證明された。(1940年)。
この新しい出血阻止の因子は,研究の結果毛細血管の透過性を低下させる特種の因子であることが,明らかにされ,その作用はビタミンCとは医別され,ルチン(Rutin)とよばれる。
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