発行日 1948年12月15日
Published Date 1948/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661906404
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一に看病二に藥という言葉にもあるように的確な診斷と相俟まつて看病に注意をはらわなければならないことは今更論ずる迄もないことですがこれと同時に藥ということについてもやはり十分な關心をもたなければ完全な治療をのぞむことはできないと思います。藥と單に稱してもその範圍は實に大きくその種類はまた實に多いのです。普通,病院等で用いる醫療藥品でも,その使用する目的にしたがつて消毒藥,外用藥,内服藥等に分類して呼んでいます。いまこゝで全般について述べることはさけて最も直接に關係のふかい内服治療藥についてすこし述べてみたいと思います。
藥と稱するもの,所謂醫藥とは毒物の反映とでもいうべきであつて,從つて絶對に藥も毒もないとも考えられる,換言すれば藥といゝ毒といゝ,ともに全く相對的のものであつて要はその用いる量の如何によることが問題です。用量を分離して考えれば,絶對的に藥も毒もないともいゝ得るでしよう。
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