講座
寒い時の皮膚衞生
安田 利顯
1
1関東逓信病院皮膚科
pp.31-33
発行日 1953年2月1日
Published Date 1953/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611200276
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
皮膚は絶えず外界の剌戟を受けている。勿論皮膚にはこれらに打勝つて,健康を保とうとする自然の力がある。といつても,これには限界があつて,過度の剌戟であれば皮膚に色々の変化が起ることは当然である。この中で日光の影響が最も大きいと考えられているが,寒さも決して油断は出来ない。そしてこの寒さに抵抗する皮膚の力をたすけて,皮膚を保護してやる全ての手段を「寒い時の皮膚の衛生」と呼ぶことが出来る。従つて,これには体の外部からの保護と,内部から皮膚の抵抗を増す2つの方法がある。これらについて記す前に先ず,寒さが皮膚にどういう影響を及ぼすかを記すこととする。
Copyright © 1953, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.