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研究と報告
長期生存が可能であった転移性脊椎腫瘍患者における手術後の運動機能と歩行能力との関係
Relationship between motor function and walking ability after surgery in patients with metastatic spinal tumors who were able to survive long term
川上 貴弘
1
,
鴨田 博人
2
,
木下 英幸
2
,
西村 恵子
1
,
坂井 美奈子
1
,
米本 司
2
,
武田 昂典
2
,
萩原 洋子
1,2
Takahiro Kawakami
1
,
Hiroto Kamoda
2
,
Hideyuki Kinoshita
2
,
Keiko Nishimura
1
,
Minako Sakai
1
,
Tsukasa Yonemoto
2
,
Kosuke Takeda
2
,
Yoko Hagiwara
1,2
1千葉県がんセンターリハビリテーション科
2千葉県がんセンター整形外科
1Department of Rehabilitation, Chiba Cancer Center
2Department of Orthopedic Surgery, Chiba Cancer Center
キーワード:
転移性脊椎腫瘍
,
運動機能
,
歩行
Keyword:
転移性脊椎腫瘍
,
運動機能
,
歩行
pp.163-169
発行日 2024年2月10日
Published Date 2024/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552203044
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要旨 [目的]転移性脊椎腫瘍患者における手術後の運動機能と将来的な歩行能力との関係について明らかにすること.[対象と方法]単施設後ろ向き観察研究.転移性脊椎腫瘍と診断された92名のうち,手術後に6か月以上生存した34名を対象とした.調査項目は手術前の患者特性,手術後の運動機能および歩行能力とし,歩行獲得群と歩行非獲得群に分けそれぞれの項目を比較検討した.歩行獲得群では手術後15日のLower Extremity Motor Score(LEMS)と歩行獲得時期との関連性について検討した.[結果]手術前の患者特性において,両群で顕著な差は認めなかった.LEMSは,手術後72時間,7日,15日すべての時期で歩行獲得群が有意に高かった.歩行獲得群において,手術後15日のLEMSと歩行達成時期に有意な負の相関を認めた.[結語]手術後の運動機能の回復は,その後の歩行能力に強く影響を与える.また,手術後15日のLEMSが高いほど実用歩行再獲得までの期間が短い傾向にある.
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