Sweet Spot 映画に見るリハビリテーション
「あつい壁」—小学生でも差別に抗し,闘うことができるのだ
二通 諭
1,2
1札幌学院大学
2札幌大谷大学
pp.1373
発行日 2023年12月10日
Published Date 2023/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552203006
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筆者の教育学上のテーマは「差別を許さない力」の形成可能性である.ひとまず“差別をしない”という生き方に限定するなら,以下の映画に登場する人物のように,あえて差別される側に回るという方略がある.
「こんにちは,母さん」(監督/山田洋次:2023)では,大企業の人事部長・昭夫(大泉洋)が,その職務として友人のクビを切る側.母・福江(吉永小百合)は,「反対のほうがよかったよ.切られる側のほうが」と呟く.これは,昭夫のその後の身の処し方となる.
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