連載 研究費獲得への道・第1回【新連載】
研究費申請書の書き方
佐伯 覚
1
Satoru Saeki
1
1産業医科大学リハビリテーション医学講座
1Department of Rehabilitation Medicine, University of Occupational and Environmental Health, Japan
キーワード:
科研費
,
審査基準
,
申請書
Keyword:
科研費
,
審査基準
,
申請書
pp.669-671
発行日 2023年6月10日
Published Date 2023/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202856
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はじめに
臨床研究を進めるうえで,科学研究費補助金(科研費)をはじめとする研究費の獲得は重要な課題である.本連載の初回では研究費申請書の書き方を紹介する.
「彼を知り己を知れば百戦殆からず」—これは孫子の兵法の一節で「向かう相手の実情と自分の実力を正しく知ることで,負けない戦い方ができる」,すなわち「敵情を正しく把握せよ」ということを意味している.研究費獲得の観点では,「相手」となる審査基準やルールをしっかり把握しておくことが重要である.筆者自身,大学に所属する研究者として申請をする立場にあるが,一方で多くの学内外の研究費の審査員を務めている.各審査に関する非公開情報や手順など守秘義務を課されている部分もあり,その点は本稿では触れない.普段,自身が申請にあたって気をつけていること,医局員が申請するにあたって指導していること,特に申請にあたっての基本姿勢について触れたいと思う.自己流で役立たない部分もあるかもしれないが,読者の今後の研究費獲得の一助になればと思う.
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