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入門講座 小児リハビリテーションに必要な評価法・6
日本版Vineland-II適応行動尺度
Vineland Adaptive Behavior Scale Second Edition
黒田 美保
1
Miho Kuroda
1
1田園調布学園大学人間科学部心理学科
1Deparment of Psychology, Faculty of Human Sciences, DEN-EN CHOFU University
キーワード:
Vineland-2適応行動尺度
,
適応行動
,
知能検査
Keyword:
Vineland-2適応行動尺度
,
適応行動
,
知能検査
pp.645-650
発行日 2023年6月10日
Published Date 2023/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202852
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支援と適応行動
発達障害であれ,精神疾患であれ,身体的な障害であれ,治療や支援の最終目標は,当事者が日常生活における充実感や幸福感をもてることではないだろうか? そう考えたとき,当事者が日常生活を適応的に過ごせているかどうかは,治療や支援において最も重要視すべき観点だと考えられる.
適応とは生活体と環境が調和した関係を保つことであり,セルフケア,家事,学業,仕事,余暇,地域生活など多様な側面について,個人が自らのニーズを環境のなかで調整しつつ自己実現する力といえる.世界保健機関(World Health Organization:WHO)による国際生活機能分類(International Classification of Functioning, Disability and Health:ICF)においても,障害のマネジメントは,個人のよりよい適応と行動変容を目標とすると定義されており,近年,個人の生活の質(quality of life:QOL)を考えるうえで,「適応」は最も重要な概念と位置づけられている.
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