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Sogo Rehabilitation Volume 51, Issue 5 （May 2023）

総合リハビリテーション 51巻5号（2023年5月発行）

Japanese English

研究と報告

高齢者のICT活用が健康感やフレイル予防活動に与える効果 Effect of ICT utilization on older adult's sense of health and frailty prevention activities 宮寺亮輔 ¹ , 解良武士 ² , 村山明彦 ³ , 篠原智行 ² , 山口智晴 ¹ , 井田慎子 ⁴ , 神山智子 ⁵ , 佐藤友有子 ⁵ , 荒木太郎 ⁵ , 辻佳英 ⁶ , 山路雄彦 ⁷ Ryosuke Miyadera ¹ , Takeshi Kera ² , Akihiko Murayama ³ , Tomoyuki Shinohara ² , Tomoharu Yamaguchi ¹ , Chikako Ida ⁴ , Tomoko Kamiyama ⁵ , Yuko Sato ⁵ , Taro Araki ⁵ , Yoshihide Tuji ⁶ , Takehiko Yamaji ⁷ ¹群馬医療福祉大学リハビリテーション学部作業療法専攻 ²高崎健康福祉大学保健医療学部理学療法学科 ³群馬医療福祉大学リハビリテーション学部理学療法専攻 ⁴渋川中央病院リハビリテーション科 ⁵群馬県健康福祉部健康長寿社会づくり推進課 ⁶システム・アルファ株式会社 ⁷群馬大学大学院保健学研究科リハビリテーション学講座 ¹Division of Occupational Therapy, Faculty of Rehabilitation, Gunma University of Health and Welfare ²Department of Physical Therapy, Faculty of Health Care, Takasaki University of Health and Welfare ³Division of Physical Therapy, Faculty of Rehabilitation, Gunma University of Health and Welfare ⁴Department of Rehabilitation, Shibukawa Central Hospital ⁵Division of Health Care, Faculty of Health and Longevity Society Development Promotion Division, Gunma Prefecture ⁶System-Alpha Co., Ltd ⁷Department of Rehabilitation Sciences, Graduate School of Health Sciences, Gunma University キーワード：高齢者 , ICT , 健康感 , フレイル予防活動 Keyword: 高齢者 , ICT , 健康感 , フレイル予防活動 pp.553-559

発行日 2023年5月10日 Published Date 2023/5/10

DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202830

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要旨　Information and Communication Technology（ICT）の活用が注目され全国でもオンラインの集いを実践している自治体も増えてきたが，その取り組みが，高齢者の行動に及ぼす効果についての報告は少ない．本研究の目的は，ICT活用の取り組みが健康感やフレイル予防活動に与える影響を，すでに実施された群馬県のオンライン「通いの場」体験実証事業の調査結果から分析・検証することであった．事業は，地域在住高齢者31名を対象に，通信業者によるスマートフォンの操作説明，地域リハビリテーション推進員によるフレイル予防の体操指導，参加者同士の通信交流を約3か月間（全13回）実施し，その前後でICT活用，健康感，フレイル予防活動に関するアンケート調査や体力測定を行うという内容であった．アンケート調査や体力測定の分析の結果，事業前後で日本語版World Health Organization（WHO）-5精神健康状態表の総点とその下位項目の気分と意欲，Life Space Assessmentの近隣の移動範囲，機器操作の不安感に有意な変化（p＜0.05）が認められた．以上より，本研究では，参加者同士で健康増進の要素を含む題材をもとに相互交流しながら自然と機器操作を学んでいくスタイルが，機器操作の不安感の軽減や健康感につながる可能性が確認できた．