Japanese
English
入門講座 住環境整備の基礎知識・7
子どもの住環境整備—知的障害・発達障害
Basic knowledge of environmental improvement of housing for child with intellectual disability or developmental disorder
西村 顕
1
Akira Nishimura
1
1横浜市総合リハビリテーションセンター地域リハビリテーション部研究開発課
1R&D Department, Yokohama Rehabilitation Center(Rehabilitation Engineering)
キーワード:
構造化
,
安全対策
Keyword:
構造化
,
安全対策
pp.1489-1494
発行日 2022年12月10日
Published Date 2022/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202700
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
ひと口に知的障害・発達障害と言っても,障害の程度や成育環境などによってその状態像は大きく異なる.そのため高齢者や身体障害者と同様に,まずはその人個人に寄り添い,障害特性の理解を心がける.特に,知的障害・発達障害のある人たちに共通する特徴として,興味の偏りや行動パターンに固執することが挙げられる1).それを「こだわり」として他人から認識されることがあり,このこだわりが容認されない状況では,不幸なことに本人の問題行動(ヒューマンエラー)として受け取られてしまう.しかし,問題は本人にあるのではない.むしろ本人は困っていることが多い.問題なのは本人の行動特性に対応できない住環境側にあり,本人が快適に暮らす仕組みがうまく機能していない住環境のシステムエラーである.
本稿では,住環境や本人とのかかわり方の仕組みを変えることで,本人の行動パターンや生活が改善した事例を紹介する2,3).現在の住環境や支援の考え方を見直すきっかけにしてほしい.
Copyright © 2022, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.