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入門講座 どう選ぶ? 介護保険のリハビリテーション・機能訓練・5
小規模多機能型居宅介護
Multifunctional long term care in a small group home
高橋 誠一
1
Seiichi Takahashi
1
1小規模多機能ホーム研究会
1Research Group for Multifunctional Small Group Home
キーワード:
小規模多機能型居宅介護
,
看護小規模多機能型居宅介護
,
社会参加支援
,
地域づくり
Keyword:
小規模多機能型居宅介護
,
看護小規模多機能型居宅介護
,
社会参加支援
,
地域づくり
pp.1175-1181
発行日 2021年12月10日
Published Date 2021/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202382
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はじめに
小規模多機能型居宅介護は,介護保険の地域密着型サービスの創設とともに,2006年に制度化された(図1).地域密着型介護サービスは,利用者にとって身近な日常生活圏域ごとに配置することが目指されている.そのような地域密着型介護サービスの代表的なサービスとして,小規模多機能型居宅介護では,個別的な介護だけではなく,社会的孤立を防ぎ利用者のこれまでの地域生活が維持できるように,利用者の地域生活環境を整え,社会参加を支援することを重要な役割としている.
近年,リハビリテーションにおいても,国際生活機能分類〔International Classification of Functioning, Disability and Health;ICF(図2)〕注)の考え方のもと,個人要因と等しく環境要因に配慮するとともに,利用者の社会参加への働きかけに対する関心も高まっている.まだ例は少ないが,小規模多機能型居宅介護事業所,複合型サービスである看護小規模多機能型居宅介護でも,作業療法士,理学療法士などのリハビリテーション専門職の採用が増えている.さらに小規模多機能型居宅介護事業所を立ち上げるリハビリテーション専門職もいる.このような状況を考えると,小規模多機能型居宅介護の特徴を活かした支援や,リハビリテーション専門職も含めた多職種の連携と地域住民との連携によって利用者の社会参加を促す支援は,ますます重要になるだろう.
また,小規模多機能型居宅介護は,望む限り地域で最期まで暮らせる支援システムである地域包括ケアの理念を実現するサービスであり,在宅ターミナル期においてもリハビリテーションの役割は大きい.
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