Japanese
English
特集 呼吸リハビリテーションの新しい展開
周術期・ICU
Perioperative period・ICU
井上 順一朗
1
Junichiro Inoue
1
1神戸大学医学部附属病院国際がん医療・研究センター
1Kobe University Hospital International Clinical Cancer Research Center
キーワード:
術後合併症
,
prehabilitation
,
早期離床
,
多職種医療チーム
Keyword:
術後合併症
,
prehabilitation
,
早期離床
,
多職種医療チーム
pp.1059-1064
発行日 2021年11月10日
Published Date 2021/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202357
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はじめに
がんや心血管疾患などに対する侵襲の大きい胸腹部手術では,術後に肺炎や無気肺などの呼吸器合併症,深部静脈血栓症,せん妄,intensive care unit(ICU)acquired weakness(ICU-AW)などの合併症を発症するリスクが高い.周術期リハビリテーションの第一の目的は,これらの術後合併症を予防し,術後の日常生活活動(activities of daily living;ADL)および生活の質(quality of life;QOL)を維持・改善することである.また,その結果として,ICU入室期間・入院期間の短縮,退院後のADLの向上,早期社会復帰につなげ,QOLの向上を達成することが最大の目的となる.
本稿では,食道がんに対する食道切除再建術を例に挙げ,術前から周術期,ICU管理中におけるリハビリテーションおよび多職種医療チームによるアプローチの実際について解説する.
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