集中講座 評価法の使い方 シリーズ2 各論④・第16回
骨関節疾患
津田 英一
1
Eiichi Tsuda
1
1弘前大学大学院医学研究科リハビリテーション医学講座
キーワード:
スコアリングシステム
,
医療者側評価
,
患者立脚型評価
Keyword:
スコアリングシステム
,
医療者側評価
,
患者立脚型評価
pp.395-399
発行日 2021年4月10日
Published Date 2021/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202202
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
運動機能の最終出力器官である運動器に発生する骨関節疾患では,機能障害が能力低下に直接反映されることが多い.また自覚症状として疼痛を伴うことが少なくなく,機能障害から推定される以上の能力低下を来す要因となっている.そのため疾患の重症度評価や治療法の決定,治療前後での効果判定を行うにあたっては,症状,機能障害,能力低下を包括的に評価する必要がある.このような目的のため,複数の評価項目を点数化しその合計点数によって総合評価を行うスコアリングシステムが開発された.整形外科領域では数多くの部位別,疾患別のスコアリングシステムが提唱され,一部のものは淘汰され,またあるものは修正を受け今日でも使用されている.リハビリテーション診療においても,各スコアリングシステムの特徴を十分に理解して個々の症例に最適なものを選択し,リハビリテーション診断や治療計画立案,修正,達成度評価の各場面で活用していくことが重要である.
Copyright © 2021, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.