地域医療計画におけるリハビリテーション

Rehabilitation in regional medical plans

はじめに

　本稿は，医療計画におけるリハビリテーションの位置付けを整理するとともに，地域医療構想における「回復期」病床機能との関係，さらには診療報酬上の回復期リハビリテーション病棟をめぐる最近の議論などについて紹介する「総説」である．人口の急速な高齢化による疾病構造の変化，医療技術の進歩や人々の医療に対するニーズの変化などを背景に，リハビリテーションに対する期待には大きなものがある．一方で，さまざまな制度や政策がこうした大きな変化や人々の期待に十分に応えられていない面があることも事実であろう．本稿では，リハビリテーションをめぐる諸問題について基本に立ち返った検討を行う．本稿のうち意見にかかわる部分については，あくまでも筆者個人の意見であり，関係する審議会や検討会などの見解ではないことをお断りしておきたい．