特集 Withコロナ時代の病院経営
医療をとりまく環境の変化
新型コロナウイルス感染症対応を踏まえた今後の医療提供体制
福島 靖正
1
1厚生労働省
キーワード:
新型コロナウイルス感染症
,
医療計画
,
地域医療構想
,
医師の時間外労働規制
,
タスク・シフティング
Keyword:
新型コロナウイルス感染症
,
医療計画
,
地域医療構想
,
医師の時間外労働規制
,
タスク・シフティング
pp.196-199
発行日 2021年3月1日
Published Date 2021/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541211376
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■はじめに
本稿を始める前に,まず,今回の新型コロナウイルス感染症にご対応いだいている皆様に心より感謝申し上げる.
さて,厚生労働省では,第2次ベビーブームの時に生まれた人たちが概ね65歳以上になる節目の年である2040年における医療提供体制を見据えた改革として,現在,医療施設の最適配置と連携を進めるための地域医療構想の実現,医師・医療従事者の働き方改革および医師偏在対策の3つの施策を一体的に進めている.
一方,今回の新型コロナウイルス感染症への対応の経験を通して,このような大規模の患者が発生する感染症に対応するためのさまざまな課題があることが明らかになった.
「経済財政運営と改革の基本方針2020」(令和2年7月17日閣議決定)においても,医療提供体制の構築に関し,「感染症への対応の視点も含めて,質が高く効率的で持続可能な医療提供体制の整備を進めるため,可能な限り早期に工程の具体化を図る」とされているように,今後,同様の新興感染症等が発生した場合に適切に対応できる医療提供体制の整備を図っていかなければならない.また,同時に,質の高い効率的な医療提供体制の構築に向けた取り組みを着実に進めていく必要がある.
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