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2018年World Health Organization(WHO)より疾病及び関連保健問題の国際統計分類(International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems;ICD)-11th revisionが発表され1),その補助セクションV-chapter(V Supplementary section for functioning assessment)に,国際生活機能分類(International Classification of Functioning, Disability and Health;ICF)の概念に基づいてWHOが開発したWHO-Disability Assessment Schedule2.0(WHO-DAS2.0)とModel Disability Survey(MDS),そしてICF Annex 9より派生した項目が補完的に用いられている2).ICFは個人の健康に関する障害や生活機能を把握するための分類であり,さまざまな活用の用途があるが,「機能レベルを把握し,定量化する」ということから,現在課題とされている統計としての活用が今後期待されている.
一方で,障害者の権利に関する条約(Convention on the Rights of Persons with Disabilities;CRPD)は2006年国連で採択され,その後日本では2007年に署名後,2014年に批准書を国連事務総長に寄託し,2016年に条約の効力が発生した.国連障害者権利条約第31条には,「締約国は,この条約を実効的なものとするための政策の立案及び実施することを可能とするための適当な情報(統計資料及び研究資料を含む)を収集することを約束する」との記述がある3).
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