Japanese
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特集 病院横断的活動とリハビリテーション
急性期病院における多職種連携による転倒予防
Fall prevention through inter-professional work in acute hospitals
桑垣 佳苗
1
Kanae Kuwagaki
1
1埼玉慈恵病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation, Saitama jikei hospital
キーワード:
急性期病院
,
転倒予防
,
多職種連携
Keyword:
急性期病院
,
転倒予防
,
多職種連携
pp.17-21
発行日 2019年1月10日
Published Date 2019/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201524
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はじめに
日本の高齢化率は27.7%とされ「超高齢化社会」となっている1).それに伴い,7対1入院基本料算定病院の入院患者の平均年齢は65歳を超え2),急性期病院の高齢患者が増加している.
高齢者が入院すると,疾病と加齢による身体機能や精神機能の低下などの内的要因に,住み慣れた生活場所から突然入院するという外的要因の変化が加わり,転倒しやすくなる.すなわち,転倒リスクの高い患者が急性期病院で増加している.
入院中の転倒事故は,厚生労働省によると医療事故報告中21.7%を占め3),骨折などの重傷例では,本来の疾病治療に影響を与え,入院期間の延長が余儀なくされる.また,高齢者の転倒は,その後の日常生活動作(activities of daily living;ADL)や生命予後に影響を与えることがわかっており,急性期病院での転倒予防は非常に重要である.
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