書評
再生医療とリハビリテーション研究会 編集「再生医療とリハビリテーション」
浅見 豊子
1
1佐賀大学医学部附属病院リハビリテーション科
pp.742
発行日 2018年8月10日
Published Date 2018/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201388
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このたび,川平和美先生,弓削類先生,紀ノ岡正博先生編集による『再生医療とリハビリテーション』が三輪書店より上梓された.
再生医療は,これまで治療が困難と考えられてきた疾患に対して行われる後遺症や障害を残さない根治治療を目指した新規治療法と考えられていたが,臨床試験が進むにつれ,細胞治療後のリハビリテーションの重要性が示されるようになってきた.つまり今,再生医療を行う側とリハビリテーション医療を行う側の連携が非常に重要になってきているわけであるが,それにもかかわらずその連携の実態が明確に見えてこない状況もある.その中で,再生医療,リハビリテーション医学,ロボット工学,脳科学に関する科学の進展と知識の普及を目的とし「再生医療とリハビリテーション研究会」が2013年に発足され,多くの国内外の関連領域が連携しながら,研究者と臨床家の橋渡しのシステム化を進めてきた.本書はそれら関連領域の連携を深めるための必需品とすべく,再生医療,リハビリテーション医学,ロボット工学,脳科学領域に携わっておられる33名の研究者や臨床家からなる執筆陣が,各領域の内容を全3章178ページにコンパクトにまとめられたものである.
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