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特集 筋力トレーニング—エビデンス&プラクティス
変形性関節症
Osteoarthritis
帖佐 悦男
1,2
Etsuo Chosa
1,2
1宮崎大学医学部整形外科
2宮崎大学医学部リハビリテーション科
1Department of Orthopaedic Surgery, Faculity of Medicine, University of Miyazaki
2Department of Rehabilitation, Faculity of Medicine, University of Miyazaki
キーワード:
変形性関節症
,
筋力トレーニング
,
エビデンス
Keyword:
変形性関節症
,
筋力トレーニング
,
エビデンス
pp.431-434
発行日 2018年5月10日
Published Date 2018/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201303
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はじめに
高齢社会から超高齢社会に突入したわが国では,新国民病といわれるロコモティブシンドローム(運動器症候群:以下,ロコモ)1,2)の疑いがある人が約4,700万人いると報告されている3).ロコモの人の多くは,腰痛や膝痛などの運動器疾患を訴え4),日常生活動作(activities of daily living;ADL)のみならず生活の質(quality of life;QOL)も低下している.特に,高齢者の運動器(骨・関節など)が障害されると移動機能が低下し,いわゆるロコモの状態となり,放置すると要支援・要介護となるため予防が重要である.早期から運動療法・体操の指導に加え生活環境まで包括した適切な介入を行えば,ロコモ予防のみならず関節症に伴う疼痛の軽減,機能の維持・改善も期待できる.運動療法として,筋力増強訓練,関節可動域訓練,柔軟性訓練(ストレッチング)やバランス訓練などがあり,本稿では,変形性関節症(主に膝関節症)に対する筋力トレーニング(増強訓練)を中心に述べる.
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