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研究と報告
術前リハビリテーション期間と人工膝関節全置換術後1か月の膝機能との関連—8週以上と8週未満の比較
The association with preoperative rehabilitation periods and knee function at 1 month after total knee arthroplasty
岡 智大
1,2
,
和田 治
1
Tomohiro Oka
1,2
,
Osamu Wada
1
1あんしん病院リハビリテーション科
2神戸大学大学院保健学研究科地域保健学領域
1Department of Rehabilitation, Anshin Hospital
2Department of Community Health Sciences, Kobe University Graduate School of Health Sciences
キーワード:
人工膝関節全置換術
,
術前リハビリテーション
,
膝関節伸展筋力
Keyword:
人工膝関節全置換術
,
術前リハビリテーション
,
膝関節伸展筋力
pp.73-77
発行日 2018年1月10日
Published Date 2018/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201202
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要旨 【目的】本研究の目的は術前リハビリテーション期間と人工膝関節全置換術(total knee arthroplasty;TKA)後1か月の膝機能との関連を検討することである.【方法】2013年にあんしん病院(以下,当院)でTKAを施行した患者71名を術前リハビリテーション8週未満群36名(男性6名,女性30名,年齢75.8±7.1歳),術前リハビリテーション8週以上群35名(男性6名,女性29名,年齢74.9±5.5歳)で比較した.評価時期は術前,術後1か月とし,評価項目は膝関節可動域,膝関節伸展筋力とした.統計学的解析は,術前と術後1か月の差(術前〜術後1か月)の比較を,対応のないt検定を用いて検討した.【結果】術前と術後1か月の差は屈曲可動域,伸展可動域では2群間で有意差を認めなかったが,膝関節伸展筋力では術前リハビリテーション8週以上群で8週未満群と比較し有意に小さかった(8週以上:0.18±0.23,8週未満:0.32±0.23,p=0.02,効果量=0.27).【結論】8週以上の術前リハビリテーションを行うことでTKA後1か月の膝関節伸展筋力低下を防止できる可能性が示唆された.
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