Japanese
English
実践講座 脳卒中患者の体力評価・1【新連載】
筋力の評価
Evaluation of muscle strength
生駒 一憲
1
Katsunori Ikoma
1
1北海道大学病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine,Hokkaido University Hospital
キーワード:
筋力評価
,
麻痺
,
Motricity Index
Keyword:
筋力評価
,
麻痺
,
Motricity Index
pp.59-63
発行日 2018年1月10日
Published Date 2018/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201199
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
脳卒中患者の麻痺と筋力
脳卒中により脳組織は損傷を受けるが,生じる脳卒中の部位によりその症状はさまざまである.代表的な症候は片麻痺(片側の運動障害)であるが,その他,感覚障害,運動失調,脳神経領域の障害など詳細にみれば多様な症状を呈する.本稿では,脳卒中患者にみられる最も多い症候で,本実践講座のテーマである体力評価に密接に関係する片麻痺に絞って話を進めたい.
脳卒中の片麻痺は脳の障害により起こる随意運動の障害である.一方,筋力は随意運動による筋収縮の結果生じる力である.随意運動の障害により筋収縮が十分行えなかった場合は筋力低下が生じる.脳卒中の麻痺の評価であるBrunnstrom Recovery Stageと筋力の評価であるMotricity Index(後述)とは相関するとの報告がある1)ものの,麻痺と筋力低下とは同一の概念ではないことに注意をしなければならない.
Copyright © 2018, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.