書評
工藤慎太郎 編著「運動機能障害の「なぜ?」がわかる評価戦略」
町田 志樹
1
1臨床福祉専門学校・理学療法学
pp.1132
発行日 2017年11月10日
Published Date 2017/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201148
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本書は,工藤慎太郎先生(森ノ宮医療大)が手がける『なぜ?』シリーズの第3作である.同シリーズはこれまで『運動療法の「なぜ?」がわかる臨床解剖学』(医学書院,2012),『運動器疾患の「なぜ?」がわかる超音波解剖』(医学書院,2014),と医療の原点となる解剖学を中心に展開されており,いずれも“臨床に活かすための実践的な解剖学”をテーマとして構築された良著である.そして本作では,理学療法士であれば誰もが苦心する“評価戦略”が主題となっている.
臨床における評価の重要性に対して,異論を唱える理学療法士はいないだろう.また,その修得に苦心した経験は卒前・卒後を問わず,誰もが有すると思う.その苦心の背景にはさまざまな要因が挙げられるが,解剖学・運動学の正しいエビデンスと検査測定結果とをつなぐことに難渋する場合が多い.本書は学生・現職者の誰もが抱える,そのニーズに応える一冊に仕上がっている.
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