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『レジデントのための血液診療の鉄則』—岡田 定(編著),樋口 敬和,森 慎一郎(著)
木崎 昌弘
1,2
1埼玉医科大総合医療センター
2埼玉医科大総合医療センター診療科・血液内科
pp.45
発行日 2015年1月15日
Published Date 2015/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429200045
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このたび,聖路加国際病院血液内科部長の岡田定先生を中心に,同病院のスタッフである樋口敬和先生,森慎一郎先生により,レジデントおよび血液内科医を対象とした本書が医学書院より上梓された.本書を拝見してまず感じたのは「よく練られた内容で,読者のことを真っ先に考えたよくできた本だなあ」ということである.さすがに臨床経験が豊富で,場数を踏んでいる3人が書かれただけのことはあると感じ入った.
われわれ血液内科(小児科)医は,実際の診療の現場では生命に直結する疾患を扱うことも多く,常に適切かつ迅速な判断を求められている.その上で特に造血器腫瘍の治療に関しては,化学療法や造血幹細胞移植のみならず,分子標的治療薬や抗体医薬などの新しい薬剤を用いた治療法をいかに用いるかについても適切に選択しなくてはならない.そのためには,多くの疾患を経験するとともに,常に最新の病態解析研究や治療薬の臨床試験のデータ,ガイドラインなどを頭に入れておく必要があるが,日々忙しいレジデントや血液内科(小児科)医は時間がないのも事実である.これらの知識を取得するためには,多忙な医師のことを考えたテキストが必要であるが,本書は「かゆいところに手が届くように」多忙な医師の立場に立って書かれた好書である.
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