Japanese
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短報
当院における血液がん患者に対する作業療法の役割
The role of occupational therapy for hematological cancer patients in our hospital
池知 良昭
1
,
本田 透
1
,
小野 恭裕
1
,
三木 恵美
2
Yoshiaki Ikechi
1
,
Toru Honda
1
,
Yasuhiro Ono
1
,
Emi Miki
2
1香川県立中央病院リハビリテーション科
2広島大学大学院医歯薬保健学研究科
1Department of Rehabilitation Medicine, Kagawa Prefectural Central Hospital
2Graduate of Biomedical & Health Sciences,Hiroshima University
キーワード:
血液がん
,
作業療法
Keyword:
血液がん
,
作業療法
pp.239-243
発行日 2016年3月10日
Published Date 2016/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552200537
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要旨 2014年4月から2015年3月に香川県立中央病院(以下,当院)の血液がん患者のうちリハビリテーションを実施した110名を対象に,理学療法,作業療法,言語聴覚療法の各療法実施群の特徴と単独,併用実施の群間比較について検討し,血液がん患者に対する作業療法の担う役割について考察した研究である.作業療法実施群は70名(63.6%)であり,作業療法単独実施は4名(3.6%),理学療法+作業療法併用群は51名(46.4%),理学療法+作業療法+言語聴覚療法併用群は15名(13.6%)であった.高齢で日常生活動作(activities of daily living;ADL)や活動性が低下している患者に対して,理学療法だけではなく作業療法や言語聴覚療法が追加処方されていた.作業療法実施群のうち40%が無菌室より作業療法が開始され,身体機能訓練や創作活動,レクリエーションなどが実施されており,化学療法の副作用である手指末梢部の痺れに対するアプローチや骨髄抑制による活動範囲の制限に対する気分転換や心理支持が,血液がん患者に対する作業療法の役割であることが示唆された.
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