Japanese
English
特集 高齢化とリハビリテーション
筋力低下
Muscle strength and resistance training in older adults;Medical rehabilitation for common disabling conditions among older adults.
池添 冬芽
1
Tome Ikezoe
1
1京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻
1Human Health Sciences, Graduate School of Medicine, Kyoto University
キーワード:
高齢者
,
筋力低下
,
筋萎縮
,
筋力トレーニング
Keyword:
高齢者
,
筋力低下
,
筋萎縮
,
筋力トレーニング
pp.1039-1045
発行日 2014年11月10日
Published Date 2014/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552200038
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はじめに
加齢により,筋・骨格系,呼吸・循環器系,神経系の退行性変化が生じ,体力が低下する.体力因子のなかで筋力は加齢に伴う低下が著しく,特に後期高齢者においては加齢に伴う筋力低下が顕在化し,容易に要介護状態や転倒を招く.
加齢による筋力や筋量の低下には筋線維における蛋白合成と蛋白分解のアンバランスや,筋サテライト細胞(筋衛生細胞)の機能低下,神経筋機能の減少,内分泌環境の変化,成長因子の減少,身体活動量の低下など,さまざまな要因が関与していると考えられている.加齢による筋力低下・筋萎縮の予防・改善としては筋力トレーニングが最も有効な手段であるが,高齢になっても筋力トレーニングを実施することによって,筋力増強や筋肥大が可能であることがエビデンスとして示されている1).
本稿では加齢に伴う筋力低下や筋萎縮の特徴と日常生活活動との関連についてわれわれの研究成果を交えながら概説し,これらの知見を踏まえて高齢者に推奨される筋力トレーニングの方法について述べる.
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