連載 印象に残ったリハビリテーション事例
冬が来るまでに
稲川 利光
1
1NTT東日本関東病院リハビリテーション科
キーワード:
生きる
,
ということ
Keyword:
生きる
,
ということ
pp.175-177
発行日 2014年2月10日
Published Date 2014/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552110411
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千恵さんのこと
高橋千恵さん,75歳
1992年12月13日(21年前)に左の脳出血を発症し,以後,重度の右片麻痺が残っている.麻痺の程度はBrunnstrome Stageで,上肢Ⅲ・手指Ⅱ・下肢Ⅲ.痙性が強く,歩行や起居動作に伴い,上肢と手指は屈曲,下肢には伸展のパターンが顕著に出現する.右手と右足の感覚障害も重度である.千恵さんは,現在,ADLは自立し,炊事,洗濯そして掃除も千恵さん独りでできるようになった.ご主人に頼むことは,買い物をした後の荷物の運搬と週2回のゴミ出し,そして入浴した時の背中洗いくらいである.
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