書評
Heinz Feneis(原著)/山田英智(監訳)/石川春律,廣澤一成,坂井建雄(訳)「図解 解剖学事典 第3版」
河田 光博
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1京都府立医科大学大学院・解剖学/生体構造科学
pp.150
発行日 2014年2月10日
Published Date 2014/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552110402
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本書は,ドイツ人Heinz Feneis著のオリジナル図譜教科書を,同じくドイツ人Wolfgang Dauber氏が新たにBild-Lexikon(図解事典)として出版した日本語版である.訳は山田英智先生監訳による日本解剖学会の名だたる方々によるものであり,日本語に加えて,英語,ラテン語,さらに1~2行程度で解説を加えたイラスト事典である.アメリカ系の局所解剖を中心とした教科書が多いなかで,いわば伝統的な事典である.
第一の本書の特徴は,コンパクトなサイズでありながら,その内容が大変充実しており,見開きになって左のページに解剖学名が日本語,英語,ラテン語と解説文,右のページにその番号にしたがったイラストが記載されており,とても見やすいことである.カラー刷りの大著なものと違い,どこでもいつでも手にとって見ることのできる,しかも品格のある本である.
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