編集後記

　先日の第50回リハビリテーション医学会学術集会で岡本五十雄先生の講演「障害受容（克服）（脳卒中患者のこころのうち）」を拝聴しました．患者さんの俳句に見られる受容のプロセスの紹介，「頑張る」という言葉について……等々，とても興味深いものでした．

　そのなかで「人生に満足している」人ほど障害を受容できるという調査結果が紹介されました．以前も目にしたことがあるのですが，今回お話を聞いていてふと思いました．もし，今「自分の人生に満足していますか？」と問われたら「満足しています！」と即答できるか？……できないような気がします．「私の人生こんなもんじゃないはず」とか，「あの時ああしてればもっといい人生が」とか思ってしまいます．だからと言って，「これまでのあなたの人生は散々でしたか？リセットしたいですか」と聞かれれば，さすがに「No」です．「まあいろいろあったけど，これが私の人生だと思えるか」，これなら「Yes」と答えられそうです．これは「自分の人生を肯定できるか」と言い換えてもよさそうです．なんだか障害受容のお話とずれてしまいました．ともあれ，「満足です！」と言えるような人生を目指して頑張ります．