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編集後記
川
pp.316
発行日 2012年3月10日
Published Date 2012/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102427
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NHKの番組,「日本人は何を考えてきたか」で,東北地方における自由民権運動を取り上げていました.案内役は大河ドラマ「獅子の時代」で,幾多の困難を乗り越えたくましく生き抜く会津藩士「平沼銑次」を演じた菅原文太氏.番組は東北ゆかりの民権運動家たちの足跡を訪ねます.東北,とくに福島では自由民権運動が大変盛り上り,多くの民権運動家が政府の弾圧と戦ったそうです.彼らは地元の人民の自由のため,戊辰戦争で傷ついた地元復興のため戦いました.
苅宿仲衛という民権運動家は激しい弾圧を受け,何度も投獄され,拷問され,それでも,自由と人権のために戦いつづけました.「自由や自由や 我汝と死せん」―彼の残した言葉です.苅宿仲衛の生家が当時のまま現存するとのことで,番組では訪れるのですが,その生家があるのは福島市浪江町.まさに原発による警戒地区です.苅宿仲衛の末裔である地元研究家が,放射線防護服に身をつつみ案内します.
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