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編集後記
川
pp.708
発行日 2014年7月10日
Published Date 2014/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552110578
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最近,認知症のニュースが多くメディアで取り上げられています.TV番組で紹介されたことがきっかけで,夫と7年ぶりに再会した認知症女性が話題になったり,徘徊中の列車事故で遺族に損害賠償が命じられたというニュースも記憶に新しいところです.
このような殺伐とした話題が多いなか,ちょっと前にラジオで耳にしたお話.ドイツの老人ホームでは徘徊対策として施設の前に「偽のバス停」つくる方法が広まっているそうです.施設を飛び出した患者は目の前にある「偽のバス停」でバスを待つ.でも偽のバス停ですからバスが来るはずはありません.そこで,施設の職員が「寒いから中で待ちましょう」などと声をかけ患者を施設に連れ戻す.そのうち患者は出かけようとしていたこと自体を忘れてしまう…….少し切ないですが,お年寄りの気持ちを尊重した優しいアイデアです.
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