編集後記

　「明日死ぬかのように生きよ．永遠に生きるかのように学べ．」マハトマ・ガンジーの言葉です．最初は単純になんとなくいい言葉だなあと思ったのですが，よく考えると「明日死ぬ」と「永遠に生きる」という全く相反する言葉に，理解したいけど，ホントのところを理解できていない……なんとなくモヤモヤしていました．

　「総合リハビリテーション」誌で取り上げる記事の背景には，事故あるいは脳卒中などの病気である日突然『障害者』になってしまった患者さんたちがいらっしゃいます．「中途障害」とは昨日まで当たり前にできていたことが突然できなくなるということ．その心中たるやいかばかりか……．そういう患者さんたちの事例を目にするうちに，「明日死ぬかのように生きよ」という言葉を少し意識するようになりました．そして，リハビリテーションに取り組む姿からは「永遠に生きるかのように学べ」という言葉が浮かびます．弊誌を担当するようになって，何ともうまく言えないのですが，ガンジーさんの言わんとすることのほんの一端だけかもしれませんが見えてきたような気がするのです．もちろん今後も「永遠に生きるように学べ」ですが．