Japanese
English
特集 リハビリテーション医学におけるEBM―治療効果の検討
リハビリテーション医学とEBM
EBM in rehabilitation medicine.
木村 彰男
1
Akio Kimura
1
1慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室
1Department of Rehabilitation Medicine, School of Medicine, Keio University
キーワード:
EBM
,
メタアナリシス
,
系統的レビュー
Keyword:
EBM
,
メタアナリシス
,
系統的レビュー
pp.889-893
発行日 2001年10月10日
Published Date 2001/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109592
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はじめに
最近の医学・医療の現場ではEvidence-based medicine(EBM;根拠に基づく医療)という言葉をしばしば耳にする.これは手短に言えば,臨床判断をする際に根拠に基づいて行うことで,言わば当然のことであるが,その実践は必ずしも簡単なことではない.特にリハビリテーション医学・医療の分野では,科学的裏付けのある根拠が乏しいために,経験に頼る場合も多く,他の医学分野に比べてEBMを展開することが難しいと思われる1).しかしながら一方,情報公開が声高に叫ばれる世の中となり,保守的な医学・医療の分野にもその波が急速に押し寄せてきており,リハビリテーション医学・医療の臨床もEBMに基づいて変わらざるを得ない状況になってきている.
このような状況を踏まえて,本稿ではEBMの歴史,臨床医学におけるEBMの位置付けを概観すると共に,リハビリテーション医学におけるEBMの現状を紹介し,その問題点や今後の展開について言及してみたい.
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