Japanese
English
研究と報告
病型別にみた脳卒中の長期予後―退院時と1年後の比較
Long-term Prognosis in patients with stroke.
山田 由美子
1,2
,
神田 直
1
,
幅田 智也
1
,
浅井 憲義
1
,
飯ヶ谷 美峰
3
,
土橋 かおり
3
,
坂井 文彦
3
Yumiko Yamada
1,2
,
Tadashi Kanda
1
,
Tomoya Habata
1
,
Noriyoshi Asai
1
,
Miho Iigaya
3
,
Kaori Dobashi
3
,
Fumihiko Sakai
3
1北里大学医療衛生学部リハビリテーション学科作業療法学
2海老名総合病院附属東病院リハビリテーション科
3北里大学医学部内科
1Faculty of Rehabilitation, Kitasato University School of Allied Health Sciences
3Department of Internal Medicine, Kitasato University School of Medicine
キーワード:
脳卒中
,
長期予後
,
ADL
Keyword:
脳卒中
,
長期予後
,
ADL
pp.347-351
発行日 2001年4月10日
Published Date 2001/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109466
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
高齢化社会の到来に伴い,後遺症を有する脳卒中罹患者はさらに増加することが予想され,その対策は医療だけでなく,介護の面からも深刻な社会問題となりつつある1).脳卒中はその病型によりそれぞれ特性があり,診断技術の進歩により脳卒中の成因および病態生理がより詳細に解明されるにつれ,各病型による違いが明確になり,病型に即した治療法の選択と再発予防のための対策が求められている2,3).
National Institute of Neurological Disorders and Stroke(NINDS)による脳卒中の病型分類4)は,発症の原因となった部位に基づいた分類であり,臨床上の有用性は広く認められている.脳卒中患者の長期予後も病型による違いがあると考えられるが,病型別に比較検討した成績は乏しい.患者の予後を病型別に知ることは,リハビリテーションを行ううえで意義があると考える.そこでわれわれは脳卒中患者の発症1年後の予後を追跡調査し,(1)発症1年後の移動機能に病型による違いがあるかどうか,(2)症状の比較的安定した退院時から調査時までの間に機能変化がみられるかどうかの2点を中心に検討した.
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.