Japanese
English
研究と報告
職業リハビリテーションに求められる脊髄損傷者の機能的状態
Functional Status of Subjects with the Spinal Cord Injury Participating in Vocational Rehabilitation.
藤本 茂記
1
,
北村 昭子
1
,
中村 隆一
1
Shigeki Fujimoto
1
,
Shoko Kitamura
1
,
Ryuichi Nakamura
1
1国立身体障害者リハビリテーションセンター
1National Rehabilitation Center for the Disabled
キーワード:
職業リハビリテーション
,
脊髄損傷者
,
機能的状態
Keyword:
職業リハビリテーション
,
脊髄損傷者
,
機能的状態
pp.283-289
発行日 2000年3月10日
Published Date 2000/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109190
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はじめに
脊髄損傷者のリハビリテーションでは,対象者が就業年齢にあるとき,就業はひとつの大きな目標となる.脊髄損傷者のリハビリテーション過程は,受傷直後からの全身管理と機能訓練が重点的に行われる医学的リハビリテーションを経て,職業評価,職業訓練,職業指導,就職斡旋などのサービスが提供される職業リハビリテーションへと移行する1).その過程で,各種リハビリテーションサービスは,脊髄損傷者の機能的状態に応じて,提供されている.
近年,脊髄損傷者に限らず,障害者のリハビリテーション過程は,できるだけ短期間で終了することが望まれている2).そのため医学的リハビリテーション過程にある患者が職業リハビリテーションへ移行するタイミングを,できるだけ早期に見いだす必要がある.
本研究では,機能的状態の指標として,フィットネスと移動機能,標準日常生活活動,その他の活動能力に関して,医学的な機能訓練を主体とする段階にある国立身体障害者リハビリテーションセンターの病院入院患者と職業訓練の段階にある更生訓練所入所者との比較を行い,職業訓練が可能な脊髄損傷者の機能的状態に関する基準について検討した.
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