Japanese
English
実践講座 リハビリテーションに必要な統計学
2.2群の比較
The Comparison of Two Samples.
池田 正人
1
Masato Ikeda
1
1産業医科大学産業生態科学研究所産業保健経済学教室
1Department of Occupational Health Economics, Institute of Industrial Ecological Sciences, University of Occupational and Environmental Health
キーワード:
交絡要因
,
t検定
,
Cochran Mantel Haenszelの方法
,
符号検定
,
Wilcoxon検定
Keyword:
交絡要因
,
t検定
,
Cochran Mantel Haenszelの方法
,
符号検定
,
Wilcoxon検定
pp.263-268
発行日 2000年3月10日
Published Date 2000/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109187
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
前回,データ解析手法は扱う変数がカテゴリカルか測定値かによって4つに分類できることを述べた.しかし,それはこれに従って解析しなければ誤りであるということを意味しない.解析の手法は無数にあり,それなりに理由を持っている.他の解析法を受け入れる心のゆとりを持って欲しい.それら4つに分類した手法もお互いに領域を侵す場合がある.例えば,数量化Ⅰ類という手法は形式上(哲学はともかく)回帰分析であるが,独立変数はカテゴリカル(これは不可欠)である.前回の分類に矛盾する.また,通常の回帰分析でも独立変数として性(2つの値しかとらない)などのカテゴリカルなものを使うことはしばしばである.したがって,前回述べた統計学手法分類に則っていないからといって統計学の誤用であるとは言わないでいただきたい.
今回の「2群の比較」では,前回述べた分割表,分散分析で十分に対応できるのであるが,統計学的な教養という意味で知って得する(なかには統計学の基本的なポイントもある)ものについて2群の比較ということを軸にして整理してみた.
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.