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特集 神経科学実験マニュアル
電気生理学実験手技
ボルタメトリー電極
Voltammetry electrode
池田 正人
1
,
宮崎 寛
1
Masato Ikeda
1
,
Hiroshi Miyazaki
1
1塩野義製薬研究所神経薬理研究室
pp.407-408
発行日 1985年8月15日
Published Date 1985/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425904781
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■ 概要(適応・必要性など)
In vive voltammetryは,微小カーボン電極を脳内に埋め込み,電気化学的手法(ポーラログラフィーの原理)により細胞外に放出されて存在する電気化学的に活性な酸化還元物質を直接測定する方法で,なかでも酸化を受けやすい神経伝達物質であるドーパミンとセロトニンおよびそれらの代謝物である3,4-ジヒドロキシフェニル酢酸(DOPAC)と5-ヒドロキシフェニル酢酸(5-HIAA)の測定への応用が1976年以来試みられている。その後電極材質(主にカーボンファイバー)や表面処理の改良,測定装置の進歩により選択性および感度が増大し,現在では,一般に代謝物であるDOPACと5-HIAAを各々分離して測定することが可能となった。ここでは,DOPACと5-HIAAを分離して同時に測定できる微小カーボンファイバー電極を用いた実験方法について述べる。
In vive voltammetryは無麻酔無拘束の動物の脳から経時的に,しかも行動を観察しながら測定できるためその応用範囲は広く,とくに行動薬理学的実験に適している。たとえば,ストレスや運動量の変化あるいはサーカディアンリズムや睡眠が中枢神経系のドーパミンニューロン,セロトニンニューロンに及ぼす影響をDOPAC,5-HIAAの変化を指標に調べた実験などがある。
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