書評
橋本信也・前沢政次 編集―介護保険ハンドブック かかりつけ医のために
徳永 力雄
1
1関西医科大学・衛生学
pp.50
発行日 2000年1月10日
Published Date 2000/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109145
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
2000年4月からの介護保険のスタートは,単に福祉行政の改革というに留まらず,わが国の保健医療のあり方や経済の仕組みにも影響する,画期的でかつ極めて重要な社会政策の施行を意味している.医療界では,一部の関係者を除いて,「お年寄りの介護が保険で行われるようになる……」といった程度の軽い気持ちで受けとめられている気配があるが,この制度が動き出すと38年前に国民皆保険が達成された時以上に,広範囲にしかも長期的にいろいろな変化が現れるのは必至であろう.
このような時期に,橋本信也先生と前沢政次先生の編集で,かかりつけ医のためにと銘打った本書が出版されたことは,誠に時宜を得ている.かかりつけ医ばかりでなく,病院や大学の勤務医,医学生にとっても大いに有益な本と思われる.
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.