Japanese
English
特集 リハビリテーション医学の基礎―運動生理学
水中運動の生理学―水中走行を中心に
Physiology of Underwater Exercise: Water Running.
里宇 明元
1
,
進藤 順哉
2
Meigen Liu
1
,
Junya Shindo
2
1埼玉県総合リハビリテーションセンターリハビリテーション部
2旭川リハビリテーション病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Saitama Prefecture General Rehabilitation Center
2Department of Rehabilitation Medicine, Asahikawa Rehabilitation Hospital
キーワード:
プール運動
,
水中トレッドミル
,
呼吸循環応答
,
筋活動
,
運動学
Keyword:
プール運動
,
水中トレッドミル
,
呼吸循環応答
,
筋活動
,
運動学
pp.729-740
発行日 1999年8月10日
Published Date 1999/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109030
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はじめに
陸上を1マイル走る際に,足は地面と2,000回(各足50~70回/分),体重の2~4倍の力で衝突するとされ1),必然的に外傷のリスクが高まる.一方,水には浮力,粘性抵抗,静水圧,温熱作用などの特性があり(表1)2,3),水中運動はこれらを利用して免荷,除痛,筋力増強,筋緊張軽減,歩行能力・心肺機能の向上などを目的に行われる3)従来主流であったプール運動には,集団で楽しみながら行え,抵抗板や浮き具を利用して陸上では困難な多彩な運動が可能という利点がある反面,設備,維持・管理のコスト,セラピストの負担が大きく,広く普及するには至らなかった.近年,水中トレッドミルの登場により,限られたスペースでも水中運動が行える条件が整ってきた(表2)4).
以下,水中歩行・走行運動を中心に解説する.
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