Japanese
English
特集 物理療法
水中運動の生理と臨床応用
Physiology and Clinical Application of Under Water Exercise.
阿岸 祐幸
1
,
井出 肇
1
,
浅沼 義英
1
,
藤屋 秀一
1
Yuko Agishi
1
,
Hajime Ide
1
,
Yoshihide Asanuma
1
,
Shu-ichi Fujiya
1
1北海道大学医学部温泉治療研究施設
1Balneotherapeutic Research Institute, Hokkaido University School of Medicine.
キーワード:
水浴の生理
,
水中運動と陸上運動生理
,
リハビリテーションと水中運動
Keyword:
水浴の生理
,
水中運動と陸上運動生理
,
リハビリテーションと水中運動
pp.517-523
発行日 1984年7月10日
Published Date 1984/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105197
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はじめに
水中運動はリハビリテーション医学の分野で運動療法の一つとして多くの疾患の治療に応用されている.最近では,水泳を中心として健康維持や増進のため,さらにリクリエーションの目的にも利用されるようになった.
水中運動の長所は,①体重の軽減による運動が容易となる.②温水中では快い温感が得られ,また鎮痛,鎮静,筋弛緩効果によって関節可動域,筋の柔軟性が増して運動域が増大する.③水が姿勢を支える媒体となり,弱い筋群に対し細かい訓練が可能となる.④衣服による活動の妨げがなくなり,姿勢や動作の変化が容易となる.⑤筋活動や運動の観察や触知がし易い,⑥ベッドや車椅子から離れることができ,歩行や運動訓練に対する自信と治療へ積極的に参加する意欲が期待できるなどを挙げることができる.
本稿では,まず水中安静時の生体反応について述べ,ついで水中運動による生体反応を陸上運動と比較しながら概説する.
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