Japanese
English
特集 痛みへの対応
薬物療法と神経ブロック
Pharmacological Therapies and Nerve Blocks.
津崎 晃一
1
Koichi Tsuzaki
1
1慶應義塾大学医学部麻酔学教室
1Department of Anesthesiology, School of Medicine, Keio University
キーワード:
慢性疼痛
,
鎮痛薬
,
鎮痛補助薬
,
神経ブロック
Keyword:
慢性疼痛
,
鎮痛薬
,
鎮痛補助薬
,
神経ブロック
pp.719-725
発行日 1998年8月10日
Published Date 1998/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108721
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はじめに
慢性疼痛に対しては,麻酔科をはじめ,神経内科や精神科,脳神経外科,整形外科,リハビリテーションの臨床各科からなる集学的アプローチが重要視される.これは,慢性疼痛が一般に難治性であり,各科の有する専門的知識を集約した診断・治療が必要であることを示している.
一方,疼痛を,その機序により分類すれば,一次求心性線維の自由終末である侵害受容器の活性化に由来する侵害受容性疼痛(nociceptive pain),および神経の機能異常に基づくニューロパシックペイン(neuropathic pain)または神経原性疼痛(neurogenic pain)に分けられ,前者には術後痛などの急性痛が相当し,後者にはいわゆる難治性慢性疼痛の大部分が含まれる(表1).
本稿では,慢性疼痛,特にニューロパシックペインに対する薬物療法および神経ブロックについての解説を試みる.
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