学会報告
第45回近畿リハビリテーション医懇話会―1997年1月18日(土),於:大阪薬業年金会館
澤田 啓祐
1
1大阪府立身体障害者福祉センター
pp.1311-1314
発行日 1997年11月10日
Published Date 1997/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108536
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1.在宅人工呼吸療法(HMV)2症例の経験
綾部協立病院内科 門 祐輔
症例1は66歳,女性の筋萎縮性側索硬化症,症例2は81歳,女性の原発性肺胞低換気で,いずれも気管切開の下でHMVを施行した.症例1は終日,症例2は夜間のみHMVとしている.それぞれの在宅期間は約1年2か月,約3か月である.この間,回路からの空気のもれ,痰づまりなど種々のトラブルが生じたが,緊急の往診,家族の対応などで対処できている.地域のネットワークを作り,患者・家族を支えてきた.在宅導入時,診療報酬のみでは対応できない出費が必要であった(呼吸回路,フィルター,AMBUバッグなど).HMVは,確かに患者のQOLを向上させるが,安全性の確保,ネットワーク作りが不可欠であり,公費負担についてさらに改善が必要である.
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