Japanese
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研究と報告
都市型総合病院における脳血管障害患者のリハビリテーション
Rehabilitation for the Patients with Cerebral Vascular Disease in the Urban General Hospital.
伊佐地 隆
1,2
,
木檜 晃
1
,
加勢田 美恵子
1
Takashi Isaji
1,2
,
Akira Kogure
1
,
Mieko Kaseda
1
1東京都立大塚病院リハビリテーション科
2茨城県立医療大学
1Department of Rehabilitation Medicine, Tokyo Metropolitan Otsuka Hospital
キーワード:
都市型総合病院
,
脳血管障害
,
リハビリテーション
Keyword:
都市型総合病院
,
脳血管障害
,
リハビリテーション
pp.557-561
発行日 1997年6月10日
Published Date 1997/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108401
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はじめに
リハビリテーション医療はかなり普及してきてはいるが,患者,特に脳血管疾患や脊髄外傷・疾患などの中枢神経疾患患者の,発症から遅れることのない早期リハビリテーションや,滞ることのない専門的リハビリテーションへの移行や,社会復帰までのスムーズな流れは,未だ十分とはいえず,非効率的なものにとどまることも多い.患者の流れを効率の良いものにするためには,そのために必要な機能が病院に備わっていなければならない.すなわち,一般科が揃った総合病院機能を持ち,地域住民を中心に診療する都市型(居住地近接型)病院1)で,かつICUのごとくリハビリテーションとしての一つのユニット(リハビリテーション医のいる診療科としてのリハビリテーション科に,総合的な訓練部門,専用病床と病棟,医療福祉部門を合わせ持つもの)を備えた施設である2).
そのような病院でのリハビリテーションにとってのメリットは表1のようなものが考えられる.これまでにも都市型リハビリテーションについてその利点が論じられてはきたが1-6),具体的にデータとして示して,その有効性などを証明したものはほとんどなかった5).
われわれの施設は上述の機能を備えた病院であり,これまでその特長を最大限に発揮できるようなリハビリテーション医療の実現に努め報告してかについて考え,よりよいリハビリテーション医療を確立するための基礎とすることを目的として,この調査研究では脳血管障害患者について,都市型総合病院の観点からの把握・検証を試みたので報告する.
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