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特集 障害者のかかりつけ医としての包括的リハビリテーション診療
脳血管障害者のかかりつけ医としての包括的リハビリテーション診療
Comprehensive rehabilitation medical treatment as a family physician for patients with cerebrovascular disorders
川手 信行
1
Nobuyuki Kawate
1
1昭和大学医学部リハビリテーション医学講座
キーワード:
脳血管障害
,
かかりつけ医
,
生活期
,
二次障害
,
リハビリテーション
Keyword:
脳血管障害
,
かかりつけ医
,
生活期
,
二次障害
,
リハビリテーション
pp.940-945
発行日 2024年9月15日
Published Date 2024/9/15
DOI https://doi.org/10.32118/cr033100940
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内容のポイント Q&A
Q1 かかりつけ医としての診察のポイントは?
脳血管障害者に対するかかりつけ医は,身体状況,併存疾患,合併症の診察のみならずリハビリテーション医療のエッセンス,機能の維持・向上,生活の維持・向上,家族機能の維持・向上,社会参加の促進を診療に取り入れ,障害者のかかりつけ医として診療にあたるべきである.
Q2 機能維持のためのポイントは?
脳血管障害者が獲得したい活動を見つけ出し,動機づけを行う.また,個別性,継続性,簡便性のある,自ら率先して行おうとする主体性を引き出すプログラムを患者に合わせて提供すべきである.
Q3 注意すべき二次障害とその対応は?
痙縮による高度の反張膝,内反尖足,claw toe,手指の握りこぶし変形や肘屈曲,肩関節拘縮等の二次障害が生じる可能性がある.また,これらが活動性の低下を引き起こし廃用症候群につながる.痙縮による身体の変化,装具の不適合,異常歩行を見逃さない・見つけ出す・放置しない,そして痙縮治療や装具療法に精通する専門医につなげ,早期に対応することが必要である.
Q4 かかりつけ医として知っておくべき薬物管理・医学的管理は?
血圧・脈拍・呼吸状態,食欲,排泄,睡眠等の全身状態の診察の他,併存疾患や原疾患の管理,服薬状況の管理等を行う必要がある.高血圧,糖尿病,脂質異常症等に対する薬物療法や抗血小板薬・抗凝固薬等の抗血栓薬,筋痙縮に対する薬物療法は熟知しておくべきである.
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