Japanese
English
特集 リハビリテーション医学の基礎―骨・関節系
異所性骨化―末梢神経はいかなる影響を与えているか
Influence of the Peripheral Nerve on the Ectopic Bone Formation.
三森 甲宇
1
,
石突 正文
2
,
若林 良明
2
,
四宮 謙一
2
Kou Mimori
1
,
Masafumi Ishizuki
2
,
Yoshiaki Wakabayashi
2
,
Ken-ichi Shinomiya
2
1済生会川口総合病院整形外科
2東京医科歯科大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Saiseikai Kawaguchi Hospital
2Department of Orthopaedic Surgery, Tokyo Medical and Dental University
キーワード:
異所性骨化
,
末梢神経
,
サブスタンスP
Keyword:
異所性骨化
,
末梢神経
,
サブスタンスP
pp.307-310
発行日 1997年4月10日
Published Date 1997/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108346
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はじめに
先天性無痛無汗症(先天性にC-fiberが欠損している)で異所性骨化が起こりやすいことは知られている.また外傷後,末梢神経障害を伴っていると異所性骨化をきたしやすいとの報告もある5).しかし,末梢神経が異所性骨化形成にいかなる影響を与えているか,未だ明らかでなく,関口らは末梢神経障害から二次的に発生する交感神経障害によってblood stasisが起こり,異所性骨化形成が促進されると推測するにとどまっている5).
われわれは知覚神経が交感神経を介さずとも直接異所性骨化形成に関与していると考え,ラットのアキレス腱を結紮すると同部に骨化が起こることを用い4),異所性骨化形成における末梢神経の影響を検討した.
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