Japanese
English
論述
人工膝関節置換術後の異所性骨化の検討
Heterotopic Ossification Following Total Knee Arthroplasty
豊田 敬
1
,
松本 秀男
2
,
竹島 昌栄
2
,
辻 崇
3
,
木内 準之助
3
,
冨士川 恭輔
4
Takashi Toyoda
1
1浜松赤十字病院整形外科
2慶應義塾大学医学部整形外科
3けいゆう病院整形外科
4防衛医科大学校整形外科
1Division of Orthopaedic Surgery, Hamamatsu Red Cross Hospital
キーワード:
total knee arthroplasty
,
人工膝関節置換術
,
heterotopic ossification
,
異所性骨化
Keyword:
total knee arthroplasty
,
人工膝関節置換術
,
heterotopic ossification
,
異所性骨化
pp.1363-1369
発行日 1998年12月25日
Published Date 1998/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902583
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抄録:人工膝関節置換術(TKA)後の骨化陰影の出現に関与する因子と,骨化が術後の関節可動域に与える影響を検討した.Deltafit型TKAを施行した51例(男性7例,女性44例,平均年齢68歳)64関節を対象とした.原疾患は変形性膝関節症(OA)44関節,慢性関節リウマチ(RA)19関節,大腿骨内側顆骨壊死1関節であった.術後64関節中25関節(39%)に何らかの骨化陰影を認め,そのほとんどは大腿骨前面に出現した.しかし,25関節中16関節(64%)は骨化陰影は徐々に縮小し,そのうち3関節は完全に消失した.骨化陰影はRA例に比べOA例で,特に術前の骨棘形成が高度な関節や,関節内遊離体を認めた関節で出現頻度が高かった.また,骨化は術後3~6カ月では関節可動域制限の原因となるものの,術後1年の追跡時には関節可動域は改善し,非進行性の病変であると考えられた.
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