Japanese
English
論述
脊髄損傷患者の異所性骨化に対するDisodium Etidronate(EHDP)の効果の検討
Disodium Etidronate (EHDP) in the Treatment of Heterotopic Ossification in Spinal Cord Injury Patients
佐々木 邦雄
1
,
芝 啓一郎
1
,
植田 尊善
1
,
山野 耕一郎
1
,
浅川 康司
1
,
古森 元章
1
,
森永 政博
1
,
高嶋 研介
1
,
角田 信昭
1
,
吉浦 光三
2
,
江口 正雄
3
Kunio Sasaki
1
1総合せき損センター整形外科
2福岡大学整形外科
3九州大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Spinal Injuries Center
キーワード:
脊髄損傷
,
spinal cord injury
,
異所性骨化
,
ectopic ossification
,
disodium etidronate
,
EHDP
Keyword:
脊髄損傷
,
spinal cord injury
,
異所性骨化
,
ectopic ossification
,
disodium etidronate
,
EHDP
pp.141-147
発行日 1986年2月25日
Published Date 1986/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908703
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抄録:我々は,脊髄損傷患者に好発する異所性骨化に対する治療の一手段として,骨組織の石灰化抑制作用を有するdisodium etidronateの投与を行い,本剤の効果・副作用について検討を行った.投与は,20mg/kg/日を2週以後10mg/kg/日を10週間,計12週間経口摂取にて行った.効果は,投与終了時及び最終時(投与終了後6ヵ月)の局所所見・関節可動域・血清アルカリフォスファターゼ(以下Al-phと略す)値・レ線所見にて判定した.骨化の進行防止を目的として使用した症例は12例であり,最終時,関節可動域改善は33%にみるも,レ線学的改善を示した症例はなく,不変50%進行50%であった.Al-ph値は15KAU以上が投与前8例・終了時6例・最終時1例であった。副作用として,胸腰椎部損傷例の前方移植骨の骨癒合遅延が2例に存在した.中等度骨化・Al-ph値15KAU以上の症例の投与中止時期の決定が問題と考えられた.
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